適正価格

「クルマが売れない」「若者のクルマ離れ」そんな言葉が使われる。
しかし、作り手側にも責任があるのではないか?
「バラードスポーツCR-X」
1.5ℓOHCで110ps(グロス)今のフィットRSより15%低い出力。
軽量ボディはAE86(130ps)を凌ぐ加速と低燃費を両立していた。
CMも「デュエット・クルーザー」と謳い、ガチガチに「スポーツ」を強調してはいなかった。
セミリトラクタブルヘッドライト・ルーフベンチレーターとギミックも凝っていた。
価格も安かったね。何とか新車に手が届く感じ。
ただ、ライバルを意識してZCを搭載した「Si」が登場してから、過激さを増して行った。
モデルチェンジ後は「サイバー・スポーツ」と変貌。
しかし、あまりの事故死続出で反省したのか、3代目はメタルトップの「デルソル」になった。
こりゃもうまったく別のクルマ。スポーツ路線はシビック3ドアにバトンタッチ。
個人的には、ルーフの低いクーペボディのシルエットが好き。
CR-Xはハッチバックだからユーティリティに優れている。
初代インサイトも申し訳程度のリアシートがあったら、もっと売れた気がする。

現代のクルマは過剰装備にも程がある。
オートエアコン?1年中23℃設定なんてしてるから体たらくになるんだよ。
赤外線ドアロック?手元がプルプル震えて鍵穴に上手く挿せないってのなら解る。
危険回避の観点からABSとパワーステアリングは必要だと思う。
電動格納ドアミラーを畳んだまま走行してる人を見かけるけど、
あれって、後方確認はルームミラーオンリーなの?
現行BMW3シリーズなんて、ドアミラーの付け根よりボディパネルが出てるから、
ミラーを格納したって、擦るっての。
そもそも全幅1800ミリってのが日本の道路事情にマッチしていない。

やっぱり、排気量が1.5ℓなら諸費用込みで150万円までだな。
若しくは1ps1万円。

CR-Xに限らず、あの頃のホンダ車はボディが弱く、現存する個体が非常に少ない。
残念です。EG系以降は多少マシになっているみたいですが…。