俺が好きだった同級生の女子を奪われたのは、雑で残念な奴だった。

何でやろな?自分でも理解出来ないとです。

考察した結果、彼女の父親はタイル職人で、色々ワイルドだったのでしょう。

父親の姿を少女時代から眺めていた彼女からしたら、ワイルドな性格に惹かれる

のも、当然の流れとでも言いましょうか。

しかし、東京に行った(某短大に進学)彼女は、都会に染まってしまった。

太田裕美さんの「木綿のハンカチーフ」や、斉藤由貴さんの「卒業」の歌詞に

あるかのように。

「秘書課以外だったら、採用してもらえなくて結構です。」

就職試験で彼女は吐き捨てるように言い放ったらしい。

中学時代、ノーメイクでも抜群の美貌を誇っていた彼女。

化粧をしたら無双状態だったのは、誰でも予想が付く。

だけどね、能ある鷹は爪を隠すって諺もあるじゃないですか?

ここまで露骨に女を武器にするような言動には、正直引きました。

故に、片田舎の農家に嫁ぐという選択肢は、彼女的には「なし」

なのだろうと。華やかな世界を知ってしまうと、

真逆の世界には触れたくないと思うのが世の常。

それだけでも、俺は溜飲を下げる思いでした。

今頃、何処で誰と暮らして居るのか、

興味が無いと言ったら嘘になるけど、

今の俺には関係の無い事なのです。

(避暑地の猫風に)