冷たい雨

午後から雨脚が強まり、風の音と混じりながら急激に気温が下がった。
前日とはまるで違う陽気だ。
上空から冷たい空気が流れ込んで、すっかり「11月」の様相を呈してきた。
そんな雨に濡れながら、2台洗車をした。
冷え切った指先が真っ赤に紅潮して、
風呂の残り湯が「ぬるま湯」くらい温かく感じた。

この寒さだと、明日天気が回復したとしても、
軽装でバイクに跨ったら痛い目に合いそうだ。
だけど、俺はチョイ乗りオンリーだから、
上から下まで革で固める気にはならない。
そこまで「本格的」に揃えたら、
諭吉様が英世様並みに飛んで行ってしまう。
それに、皮革製品のお手入れはデリケートで、
性分に合いません。
だから、冬は普通のブルゾンを着用。なるべく派手な色をセレクトしてる。
地味な色だとドライバーに意識されないので、身の危険に晒される。
市街地を流している時は、吹き付ける風も気にならないが、
法廷速度を越えて走っていると、スピードメーターを見なくても、
上着がバタ付くから我に返る。
通称「ビビリミッター」だ。
袖幅が広いとミラーに映り込んでしまい、その分後続車が見にくくなる。
この時だけは、ライダージャケットの機能性を感じたわ。

クルマで速度を感じさせると言えば、ドアミラーの風切り音くらいか。
今はステー部分を細くして、風が抜けやすくデザインされているクルマが多いから、
相当な速度でないと、音は出ないと思う。
だから、気付いた時は手遅れなんさ。
外気温度計だって、「0℃」の表示は
「路面が凍結してる恐れがあるから注意するように」
と、親切に教える人ばかりじゃないだろう。

まァ、色んなケースがあるからね。
その道のプロでも見落とす事が有る。
俺も4年前に親知らずを抜いて、その手前の奥歯の根元から
尖った歯が出て来た。
最近、その奥歯が左右にグラ付くので、
試しに強く内側に押し込んだら、抜けた。
それ程痛みは感じなかったが、
驚いた事に、下から新しい歯が生えていた。
親知らずを抜く前に、レントゲン撮影してるんだから、
歯科医も気付くはず。
新しく生えて来た歯も、まともに生え揃う保障は無いが、
暫くは様子を見るしかない。
少し、もどかしいわ。